花の足音

Andrea bocceli - Carusso






あなたの歌ったCarussoが　胸の内側をぐるぐる回る

終わりの無い歌のように　波のように打ち寄せる

引いて行く波跡に　足を取られて

私はただ　ここに浮かんでいる・・・















ねぇ・・・　人生って回転木馬のようだね












若い時って　現実と言う樹の傍にある

数少ないベンチに　当然座れるって思ってた











無我夢中で赤ちゃんを育てている時は

座る事もせず立ちっぱなしで・・・












でも　色んな事に躓いてしゃがみ込んだりして

お花が咲かない事もあるって気が付くの












あのベンチに座れる人は　そんなにいないのかな？

ちょこっとだけ　羨ましい気もするけど

でも　椅子取りゲームはいつもまけちゃうの

だから　もういらないんだ












みんな　くるくる旅をして

幸せを探してるんだよね












私は　来世の為に旅をしよう

魂に　素敵な記憶をいっぱい詰めて

今生に　悔いる事無く種を蒔こう

お花の種を　たくさん蒔こう




ずっと蒔いて来た哀しみの種は

たくさんの人の心に育てられ

ありがとうのお花が咲いたよ












きっとどんな種を蒔いても

きれいなお花が咲くんだね

哀しみのお花なんてないのだから・・・





そうして　ありがとうのお花の中で

いつか　さようならと言いましょう

来世で再び巡り合う為に・・・















まり

Toots Thielemans - The Shadow of Your Smile .1978 wmv
















あれっ　クマくん　まだ寝てるの？









ねぇ　お出掛けしようよ

桜　散っちゃうよ

二日酔いなの？

さぁさ　起きて起きて！









うわぁ・・・きれいだね・・・










寒いところのお花たちは　譲り合って順番に咲いたりしないんだ

梅も桜も桃も重なるように一度に解けて

まるで夢のような景色になるんだよ











春の絵の具を小筆で重ね

空色のキャンパスが暖かな色に変わってゆくよ

あなたの心が色付いてやさしい色に変わってゆくの











ほら　まるで桃源郷のようだね

ふたりだけで眺めるには勿体ない

すべての命が待ちわびて

この世の春を抱きしめている










雪解けの水を豊かにたたえ　川がきらめいて

ねぇ・・・自然の理はなんて美しいんだろう・・・











あぁ・・・ほら・・・

想い出の桜だよ

今年もたくさん咲いたね











あなたの愛を受け止める度に

あなたの哀しみを呑み込む度に

この桜の下で　どれほどの涙を零して来ただろう・・・











あなたのかいなのような　この傘の下で

どれだけ　抱きしめられて過ごしただろう・・・











いつまでも　仲良くふたりで来れるといいね

こんな小さなお願いなら　神様は叶えてくれるかな

きっと　きっと叶えてくれるね




元気でいようね　心も身体も鍛えてね

夢もうつつも　あなたの春が　健やかでありますように・・・











生八つ橋とお干菓子をどうぞ・・・









野点のお茶でも　如何ですか？

















まり