送る道 ホッと一息つくものの
後ろ髪引く 茅の穂揺れ
紅茅の葉が染まり始め お庭に紅い線がすっと伸び
穂が撓り 風に遊ぶようになると秋の訪れです
Bill Evans - Peace Piece
昨日は くらくらするほどの晴れ間でした
西のお空では 雲がずっと追いかけっこをしていて
忙しかったけれど 何とか最後まで晴れたまま
無事 父たちを送り届けられました
最後のご飯は シマアジの半身を下ろして
小鯛の笹漬けと 握り寿司にしました
いろいろ作ったけれど 父が一番好きなのは
島豆腐の冷ややっこですね きっと
シンプルなものが いつも好きでしたから
素材の味を壊さずに が合言葉でした
あ~楽しかったねって 母とホッ
夜は 「56年目の失恋」を観ていました
2020年から1964年にタイムスリップした
コック見習の女性のお話でした
2020年の彼女は1964年のコックの彼に 大切なことを教わります
彼女にとっての野菜のごみは 彼にとって大切な食材
まだまだ貧しい日本が 其処に在りました
ホテルで出た野菜くずを持ち帰り アパートで滋味溢れるスープを作る彼
素材の味に 耳を傾けることが大切と教えられます
2020年に戻った彼女は この野菜スープでオリンピックのメニューに選ばれます
典座教訓の中でも似たようなお話があって
典座が夜こそこそと台所で何か作って食べている
その噂を若い僧が突き止めると 典座は自分の食事は
最後に出た野菜くずなどを煮て食べていたことが分かるのですが
昔の人は 食材を無駄なく食べる知恵がありましたね
お正月のお煮しめなどで 飾り包丁を入れた後の
野菜くずは 五目豆に入れて食べていましたし
大根の皮なども きんぴらにすると歯触りが良くて
皮じゃないと出ない味があって とてもおいしいものです
お蔭さまで 無事お盆を終え
お台所も 暫くはゆるゆると畑の恵みを
無駄なく なごりまでお料理出来たらいいなぁって思ってます
またすぐに お彼岸だねって送りながら父に言いました
日本の行事が こんなにたくさんあるのは
きっと 人が寂しくならないように作ったのかなって思います
このところ危険な暑さが続いていますね
外仕事をしていると 頻繁に胸のボタンが赤色点滅してます
皆さまも お身体ご自愛下さいね
まり