花の足音

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陰翳 Ⅰ

2020/02/08(Sat) 18:43






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山椿 描きつる間もなく散りにけり


「椿」は国字で 春の事触れの花の意だそうです

今日は二回目の水彩画教室でした
二作目の椿です



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リビングの金魚葉椿とコラボです



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この処 描きたいことと併せられるような写真が撮れなくて
何となく空洞です   すみません…


時間の狭間に 先日購入した「陰翳礼賛」を読み始めました
始めの下りで興味を持ったのは「厠」です






Time - Hans Zimmer / Inception (Cello Cover) - Nicholas Yee






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塩原 天皇の間の厠


― されば日本建築の中で、一番風流に出来ているのは
厠であるとも言えなくもない。
総てのものを詩化してしまう我らの先祖は、
住宅中で何処よりも不潔であるべき場所を、却って、
雅致のある場所に変え、花鳥風月と結び付けて、
なつかしい連想の中へ包むようにした。―






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厠と言う言い方の世代ではないので 芯から分かろうはずも無いのですが
泊った宿の和風のトイレなどを想像すると 何となく理解出来ます

薄暗いけれどきれいに磨かれていて 木目は黒光りしており
小窓から月でも見えれば風情があり 
照らされた陰影の中に樹々の揺らぎや 葉擦れの音にも
落ち着ける時間が持てるでしょう

月の光もストレートなものより 花暖簾を潜った方がうつくしく感じます






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雲の無い夕暮れも寂しいもので
陽の落ち際に 羽根が散り浮くような雲があると
あぁ…いい陽暮れだったと豊かな気持ちになったりします






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昭和の終わりのこと 先輩がある陶芸家の先生の工房を訪ねた時
山の中に住まわれているその門を入ると
丁度 躑躅の季節で 玄関まで続く道の両側にはきれいな躑躅が満開で
その道の両側には籠を背負った女性が列をなし
痛んだ花を 一斉に積みながら歩いて来たそうです
美しさを保つのはそれだけの見えない手入れがあるのだと思ったそうです

そして 俄かに緊張してトイレに行きたくなり
先生にお会いする前にと お手伝いの方に言ってトイレを借りたそうです
すると案内されたトイレは きれいに拭き清められた広い床の真ん中に
ちょこんとあった砂雪隠 もうもう更に緊張して
出そうだったものも引っ込んでしまったそうです 

確かに 砂雪隠を使わせて頂くのは勇気がいりますよね





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日本の美学の一番目は厠のお話になってしまいましたが
現代では トイレは明るく白いものが良いと言われています
確かに 血尿とか色で健康のバロメーターが分かったりすることもあるので
今は風情より健康管理の為のトイレでしょうか

でも 本の中の写真を観ているとタイムスリップしたような
陰影の深い厠の写真に 四季を重ねて見てみたいと思いました


少しずつ読み乍ら 時々 この本に併せて何か描いて行けたらと思います






まり
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